個別相談をしていると、不況の到来を感じる。
「鳴り物入り」で始まった、日本学生支援機構の給付型奨学金や授業料等の減免制度
も、蓋を開けると不採用が多く(採用でも減額された高校生が多くいた)、
あてにすることはできないことが明らかになった。
そのため、高校の先生から、学校独自の奨学金についての質問を今年は多く
いただく。
学校独自の奨学金は、優秀な学生集めが目的であることが多いため、
「1回のみ○○万円支給」といった、一時的かつ大きな金額であるものが主流だ。
しかし、今度の不況は長期化を覚悟する必要があるため、このような奨学金では
心許ない。
受験生や保護者の視点で考えると、従来の経済環境を前提に作られた奨学金では、
今後、学生を集めることは難しくなるだろう。
アフターコロナの奨学金制度は、浅く広くといった、ベーシックインカム型や
日本学生支援機構の給付型奨学金や授業料等の減免の補填型などが求められる。
「卒業までの安心」を、受験生や保護者に示すことだ。
学校独自の奨学金をぶっ壊し、ゼロベースでの奨学金設計が、大学や専門学校には
求められる。