「奨学金は必要になったら申し込みます」という保護者を見かけます。
しかし、進学後の在学採用で不採用になって、初めて事の重大さに気付くようでは
遅いと言えます。
高校の先生にとって、予約採用は気が重いものであり、無給の下働きです。
そのため、なるべく作業を減らしたいところではありますが、例えば、就職と迷って
いるといった、少しでも進学の可能性があれば、予約採用で申し込むように保護者や
生徒にアドバイスをしていただきたいと思います。
無用なトラブルを避けることにもつながります。
講師の教え方が下手だからと、行政にクレームを言う訓練生がいるそうです。
素朴な疑問なのですが、会社に入ってからも「先輩社員の教え方が下手だから、
社長にクレーム」を言うのでしょうか?
与えられた環境で「工夫をしながら」やってゆかなければ、転職を繰り返して
最後には…。
職業訓練校は、技能の習得以外の「訓練」をするところでもあるのではない
だろうか?
国や自治体の借金、事業承継が上手くゆかない会社の借金など。
景気が良いそうですが、この国には「時限爆弾」が結構あるのではないか?
講師の仕事を始めた頃は、講師の経歴なんてどうでもよいと思っていましたが、主催者
の方々と話していると「受講者は気になるものです」と仰られ、そんなものなのかと
思ったものです。
しかし、よく考えてみれば、私が受講者だったら、やはり同じように気になるなと納得
しました。
ところで、私は近畿大学の出身のため、「マグロの大学を出ています」と言うように
しています。
そのため、講演後の個別相談では近畿大学の話題になることも多く、別の大学を志望
していたとしても、相談に入りやすい。
経歴に「何かひとつ」を加えることで、受講者に親近感をもってもらうことができる
かもしれないし、「共通の話題」として個別相談の助けになるかもしれません。
日本学生支援機構の奨学金は、高校在学中に「予約採用」で申し込むことができます。
高校によって多少時期は異なりますが、3年生の5月頃に受付が始まります。
高校は、生徒に対し、事前に予約採用の募集についてプリントを配布したりして周知に
努めるのが普通です。
申し込むのは高校生、つまり本人になりますが、高校生には些か難しいことや、
所得証明書の取得などが必要なため、実質的に保護者が申し込みの準備を行うことに
なります。
しかし、保護者にプリントを渡さなかったために、申し込みを逃しているのを頻繁に
見かけます。
秋にも募集がありますが、2種のみであり、高校によっては募集を行っていないこと
があります(私の母校がそうです)。
そのため、高校から予約採用の募集についてのプリントを貰ったら渡すように、
子供に伝えておくことが大切です。
学費の問題は親子二人三脚で乗り切ってゆくことが求められますが、それは金銭だけ
でなく「手続き」でも同じです。