FP資格を持っているくらいでは「近所の物知りのおっちゃんおばちゃん」程度です

奨学金講師を目指すFPがよく勘違いしていることを質問形式でまとめました。

 

Q1.奨学金を利用した経験は必要ですか?

A1.もちろんあった方が良いです。しかし、多くの講師(40歳台以降を想定)の

頃とは制度も事情も大きく異なるため、経験が役立たないことも多くあります。

属人的で再現性のない自分の経験を「話し過ぎない」ように心掛けることが求められ

ます(これを講師にされると困ると各地の高校の先生からお聞きします)。

 

Q2.大学を卒業していませんが奨学金講師はできますか?

A2.できます。しかし、講演では講師の経歴(学歴)を紹介するのが講演の性格上

普通であるため、実務経験で補うことが必要になると思われます。

個別相談のみであれば、特に問題はないと思われます。

ところで、一流大学を卒業しているから有利とは限りません。それよりも、

地元や知名度の高い大学の方が有利です。例えば、関西私学の雄と言われる一流大学で

あっても、関西を離れると無名に近い、保護者や生徒は無関心といったことは珍しく

ありません。

また、国公立大学の場合は「あなたは学費に苦労しなかったんでしょ?」と

保護者に思われるかもしれません。

 

Q3.子育ての経験は必要ですか? 有利になりますか?

A3.講演や相談現場では、子育ての経験について問われることはありません。

それよりも、「実践的なコンサルティング能力」や「豊富な実務経験」そして

「最新の奨学金制度と教育事情を把握している」ことが強く求められます

(というよりも必須)。

また、子育ての経験があれば保護者からの信頼を得られる、共感を得られるといった

こともありません(ここがFPが非常に勘違いしているところです)。当然ですが

保護者も子育て中です。そのため、「講師と対等の立場」と言えるため、特に有利に

なりません(ここも勘違いされるところです)。

ところで、奨学金講演なのに「子育て論」や「教育論」を講師が話すことは、

高校に迷惑を掛けるため控えなければなりません。

 

Q4.FP資格は必要ですか?

A4.不要です。FPのテキスト(台本も含む)に載っている程度の教育資金の知識

では、現場では「全く太刀打ちできない」と思っておく必要があります。

実務経験が無い、又は乏しいFPよりも、高校の先生の方が現場で苦労されている分、

知識や経験が豊富です。当然ですが、普通のFPは負けます(奨学金の認定講師も)。

また、特に進学校の生徒は「能動的」かつ「主体的」であることが多いため、

奨学金の質問も高度で深い傾向にあり、そして何よりも「真剣」です。

子どもだと偉そうで舐めた態度でタメ口をきいていると、FPはコテンパンに

やられます。

はっきり言って、真剣勝負の高校の現場では、FP資格を持っているくらいでは

「近所の物知りのおっちゃんおばちゃん」程度です。