弊所では、高校や大学などの教職員を対象とした奨学金の研修をします。
生徒や保護者からの相談に「最低限」の対応ができるための論点数は、弊所では
50ほどと考えていて、Q&A形式で解説しています。
少ないように思われるかもしれませんが、キリがありませんし(無数にある)、
枝葉については実務を通じて(苦労して、揉まれて)体得されていることがほとんど
だからです。
教職員であれば、楽勝なことであったり、わからなくても少し調べれば理解できます。
そのため、基本(というより根幹)の再確認であったり、どちらかというと「改正点」
や「注意点」に重点を置くことになります。
しかし、FPを対象とした研修ではそうはゆきません。
「総合型選抜(AO入試)とはなにか?」といった、奨学金「以前の」レベルからの
解説が必須です(よくそんなレベルで『奨学金の専門家』なんて偉そうに先生面する
なよ、というFPへの純真無垢なツッコミや怒りは、ここではなしで)。
研修後に受ける質問も、教職員であれば「実務であるある!」といったことが多い
です(話が盛り上がります)。
しかし、FPの場合は、弊所が今まで「個別相談で一度も聞かれたことが無い」
「100件に1件あるかないか」といった、稀な(というか変な)質問が
普通にあります。
FPのテキストに載っていたので早速話してみたかったのか、弊所にマウントを
とりたかったのか、単に理解していなかっただけなのかはわかりません(おそらく
永遠にわからないと思います)。
FPは、株式、不動産、保険などさまざまな分野を勉強しますが、中途半端なのは
否めません(万能であれば、それはもうFPではなくスーパーマンです)。
しかし、それでも、「たかが奨学金」と馬鹿にしたような発言をするFPがいますが、
「されど奨学金」です。
反対に、教職員は慎重です。
高校生の人生に影響を及ぼす責任が重い業務ですし、(その場限りのFPと違って)
舐めていると大火傷をすることを知っている(それこそ実務経験です)からです。
奥が深く、偉そうに言っている私も、実はまだまだでヒヨッコです。