FPがやってはいけない奨学金のアドバイス

先日、FPが書いた奨学金の記事を某有名サイトで偶然見つけ読みました。

そこには、「(日本学生支援機構の)給付型を優先し、無利息の1種、利息付の2種の

順番で利用を検討してゆく」といった記述がありました。

しかし、給付型は見直しが毎年・毎期あるため当てにするのはかなりリスクが高い

ものです。

また、1種は原則として貸与額が自動的に決められるため、学費が高かったり、下宿の

ため生活費が多くかかるといった場合には足りないことがあります。

私立大学の下宿といった場合であれば、1種では足りないことがほとんどでしょう。

そのため、「返さなくていいから給付型、無利息だから1種」、このような短縮的な

考え方に基づくアドバイスは危険でありやってはいけない典型例です。

このアドバイスの何が問題なのかというと、「生徒や保護者の事情が一切考慮されて

いない」ことです。

このアドバイスを鵜呑みにしたとすると、無理にアルバイトを増やしたり、

本来であれば不要な教育ローンを借りたり、最悪中退もあり得ます。

利息は付いても貸与額が選べる、自由度が高い2種には2種の良さがあるのです。

返さなくていいもの、無利息を優先なんて、そんなことはFPに言われなくても

中学生でも簡単に分かります(中学生に失礼ですが)。

このようなアドバイス(とは本当は言えないけれど)であれば、FPでなくても、

人間であれば(犬猫は話せないので無理ですが)誰でもいいではないか?

あまりにも雑過ぎで無責任です。

もし、このような奨学金講演や個別相談を高校でしたら、アンケートは最低評価の

オンパレード、「受講者を馬鹿にするな」と怒りのコメント。

高校にクレームが入り、先生たちは後日対応に追われかねません。

進路指導の先生は怒り、つぎの依頼はまずないと思っておかなければなりません

(当たり前ですが)。

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