今、教育の世界は「オンライン、オンライン」だ。
でも、高校の現場を見ていると、意外とそうでもない。
オンライン化は「国策」だ。
しかし、世間が思っているよりも、そう簡単には進まないだろう。
だけども、大学や専門学校の学生募集には、今後大きな影響を及ぼすのではないかと
思っている。
なぜなら厳しい財政事情があるからだ。
ただでさえ少子化なのに、今回のコロナが致命傷となり、経営破綻をする学校が
来年以降は現れるだろう(これは教育産業全般にも言える)。
やむを得ず、今年は多くの学校がリアルのオープンキャンパスを中止してオンライン
で開催した。
しかし、予算が厳しく職員数の少ない学校は、今後は積極的にオンラインを取り入れる
ようになるだろう。
オンラインの良さは、高校入学直後から、スキマ時間で、生徒各々へのアプローチと
そのため、ミスマッチを防ぐことができたり、中退が少なくなることが期待できる
(授業料収入が安定する)。
また、訪問をしてこなかったり、難しかった地域の高校へのアプローチが容易になる
という利点もある。
一方で、日本各地で開催されている、ホテルの会場にブースを置いて生徒に接するよう
な進学イベントは、「特徴があるもの」を除いて減少していくだろう
(既にそうだけど)。
結局、多くの大学や専門学校では、入試広報の予算の削減は、自然な流れであり、
不可避と言える。
ところで、少子化で募集減や閉校は珍しくなくなっている。
しかし、過疎地の通学制公立高校は、完全に無くなることはないだろう。
その代わり、一部科目は都心部の授業をオンラインで受けることが普通になると
思われる。
リアルのオープンキャンパスも無くならない。
レベルの高い学校を目指す、意欲の高い受験生ほどリアルに拘ることは、私も過去の
経験から感じているからだ。
そのような生徒は、オープンキャンパスを開催しようがしまいが、親や先生に言われ
なくても積極的に行動するものだ。