講演後に「どうしたら60分続けて話せるようになりますか」と高校生に聞かれた。
「例えば、1つの話題を3分とすると20個で60分になる。講演は小さなテーマの
集合体なので、まずは3分間きっちりと話せるように練習してみては?」と答えた。
会社の朝礼で「3分間スピーチ」といったものがあったりするけれど(私が勤めて
いた会社でもあった)、あれは有用だ。
今だから書けるけど、退職1年ほど前から、わざと挑発的なことを言ったりして、
社員がどのような反応をするか「実験」していた。
独立して講演の仕事をするようになってから、これがかなり役に立っている。
実際の講演では、固有名詞を挙げて批判したりといった、余程の酷いことを言わない
限り、受講者が講師に対して怒鳴ることはないと思う(幸いまだ経験はない)。
問題は、後で主催者にクレームが入ることだ。
そのため、「受講者にとって耳障りの悪いことがどこまで許容されるか」は、
講師として「体感しておく」必要がある。
役員に怒鳴られたこともあったけれど(監査役という肩書があったけど、あの人
何やってたっけ?)、「講演というエキサイティングな場」で言葉をコントロール
できるようになった(どこまでが許されるのかがわかるようになった)のは、
会社の朝礼のおかげだと思っている。