高校生から相談を受けていると、給付型に拘り貸与型をとにかく嫌がる傾向にあると
感じています。
「借りておいて、結局使わなければ卒業前に返すことができるよ」と言っても、です。
「奨学金破産!」といったメディアの記事を見ているとそうなるのも当然かも
しれません。
しかし、給付型だけで卒業までの学費を賄うのは困難です。
保護者の場合はそうでもない方が多く、「貸与型も必要であり、使い方を
間違わなければ良いんだな」といった感覚です。
これは、人生には「山あり谷あり」「波がある」といったことを社会経験から
体得されているからなのでしょう。
ところで、高校生を対象とした「ライフプラン講座」のご依頼をよくいただきます。
しかし、「生涯で必要になるお金」といっても、もちろん人それぞれであり、稼げる
能力も、使うものも大きく異なります。
公務員のような失業の心配が無い人でなければ、一例を挙げてもあまり役に立たない
でしょう。
そのため、私の講演では、それらはそこそこにして「借金との上手い付き合い方」
「信用を築き続ける大切さ」を中心にしています。
奨学金を避けて生きてゆくことはできるでしょうが、車や住宅ローンも借金だし、
クレジットカードでの買い物だって同じです。
奨学金へのアレルギーや抗体をもっていても、多くの人にとって「借金は経験せざる
を得ないもの」なのです。