新型コロナウイルスの感染拡大は、受験生の親子にとって悪いことばかりではないのかもしれない

新型コロナウイルスの感染拡大で、多くの高校が休校になっています。

そのため、高校で奨学金の予約採用の申し込みがスムーズに出来なくなっています。

基本的には、自宅のパソコンからインターネット経由で申し込むことになっています。

しかし、希望する貸与額や金利の種類など、入力する項目を予め下書き用紙に埋めて

おいて、高校のコンピューター室などに生徒が集まり、先生と一緒に送信することが

実際には多く行われています。

「わからないから」といって、下書き用紙のあちこちを空白にして、「先生に決めて

もらえ」と子どもに渡して、それをそのまま先生に持ってくる。

何でもかんでも先生任せにする保護者が以前からいます。

奨学金の滞納が社会問題になっていますが、子どもの借金であるという「自覚の無さ

の表れ」と言ってもいいでしょう(非常に厳しいことを批判を承知の上で書きます

が)。

「子どもが理解して申し込んでいる」ことに建前上はなっています。

しかし、そんなことが空論であることは、申込書類を見れば、誰にでもわかることです

(特に現場で痛い思いをしている高校の先生は)。

奨学金の仕組みや申し込み方法は、大人でも理解が難しいものです(だから私の仕事が

あるともいえる)。

税理士の保護者曰く、「家計要件のところ、素人には難しいと思いますよ」

奨学金は先生の借金ではありません。

子ども(生徒)の借金です。

そのため、希望の貸与額などといったものを、先生に任せることは許されません。

これが全国の高校の先生の苦痛のひとつになっているのです。

一度、子どもと学費や生活費について調べて、卒業までいくら必要なのか一緒に考えて

みるとよいでしょう。

子どもも学費や生活費の大きさを認識(これこそ自覚です)できますし、特に総合型

選抜(AO入試)や学校推薦型選抜(推薦入試)で大切になる「進学の意義」を、

お金の面からも深く考えることにつながります。

新型コロナウイルスの感染拡大は、受験生の親子にとって悪いことばかりではないの

かもしれません(無理矢理?)。